「引き際は周りが言うことじゃない!」
この言葉は大下智騎手がファンに向けた最後の挨拶文の中のフレーズ。心にずっしり、そして力強いフレーズに心を打たれました。
甲状腺ステージ4の宣告を受けた大下智騎手、その余命、5年生存率、最後の挨拶文について、みていきたいと思います。

大下智 甲状腺がんステージ4の余命は?

明るい方で笑顔が素敵な騎手だったんですね。
競馬には詳しくなくて、この大下智騎手のことは存じ上げませんでしたが、32歳という若さで甲状腺ガンを患い、そのステージは4だったということです。
手術して、2ヶ月の入院生活と療養生活を合わせると5ヶ月のブランク。


最後の騎乗は、2018年5月27日。
小さい頃から毎週のように通っていた思い入れのある京都競馬場で自厩舎のメイショウシンバでラスト騎乗をし、15着という成績で現役生活を終了。このために病み上がりの体で、必死にトレーニングをしたのでしょう。そしてその後6月20日に引退表明、今後は調教師となり、競馬界には残られるようです。

甲状腺ガンは手術成功。そこには、声が出なくなる、視力を失うかもしれないという可能性もありながら、後遺症も出ずに回復しているようです。甲状腺ガンの治癒率は高く、5年生存率は71.2パーセント。肺がんで4.9パーセント。それを考えるとすごい数字ですね。
手術は成功、経過は騎乗できるまでに回復ということなので、今後の人生は調教師として、ホースマンとしてまだまだ輝いますね。32歳。これからです。

スポンサーリンク

大下智 甲状腺がん発覚したのはなぜ?

甲状腺がんは自覚症状があまりなくて、強いてあげると、
・声のかすれ
・喉の痛み
・呼吸のしずらさ

などがあるそうです。大下智さんは、体調不良で病院に通っていたようですし、ステージ4だったということから、これらの症状はすでにあったのかと思われます。発覚した当時の状況はこれからご紹介する大下智騎手の挨拶文の中で描写されていますので、ご覧ください。

大下智の挨拶文がヤバい、全文紹介

6月20日の引退表明後、ご自身のコラムを更新。
その全文を紹介します。個人的にはとても心に響ました。

もう皆さんご存知かと思いますが、
本日6月20日をもちまして騎手というお仕事から退くこととなりました。
昔から応援してくださった方、今回で名前と存在を知った方、未だに知らない方。さまざまいらっしゃると思います。

デビューさせてもらってから12年ですかね?
私みたいなもんの騎手人生なんて、ギュッとしたら3年くらいなんでしょうけど、ほんと色々な方に支えていただいたお陰だと思っております。
辞めるにあたっては、かなり前から色々考えてたんですけどね。
自分の意思でのことなんで、反省はするけど後悔のない騎手人生だった!!!のかな?と今はまだ思ったり思わなかったり。。。笑

それとね、これはほんの一部の人にしかお伝えしてなかったんですけど、去年に病気が発覚いたしまして、仕事はしながら、しばらく検査で病院に通ってたんですよ。
そして、忘れもしない10月19日。
前日の18日に調教で落馬して、病院に運ばれて怪我は大丈夫だったんですけど、翌日19日に病院から電話かかってきまして。
昨日の落馬のことかな?なんて思いながら電話にでましたら、検査で通ってた方の通知が届いたとのことで、
『予定より早く通知が届いたんですが、明日にでも親御さんと一緒に病院に。』
との電話でした。
何回か、通院を繰り返してて、その可能性はあると言われてたので、医師の方の言葉の選び方や、話し方ですぐ察しました。
そして、その嫌な予感は翌日、的中することになり、医師から言い渡された結果は

『癌(ステージ4)です。』

私自身、その可能性があると言われていたので意外と冷静だったと思うんですが、一緒に行った母親は崩れ落ちそうな心を必死に耐えてるのがわかりました。
その帰り道、何故か母親が『ごめんね。』と謝ってきました。
母親としてもっと早く気づいてあげられなかったことに、相当自分を責めて落ち込んだみたいです。

そして、そこから大きい病院を紹介してもらい、手術日が決まるまで検査や通院を繰り返し、去年末、手術しました。
入院までの毎日は、普通に調教にも乗って普段どーりの生活のままだったんで、あんまり病気のことは考えることもなかったんですけど、手術の2日前から検査入院して、就寝前、1人ベッドで横になると、目覚めたらすっごい過去に戻ってないかなぁ?とか、そもそもこのまま寝て、明日目覚めるのかよ?
なんてことを考えだしたりなんかもして、感情の起伏もあったんですけど、そんな時に心を落ち着かせれたり力をくれたのが家族、友人、仲間、お医者さん、看護師さんetcでした。
その他にもここには書けないくらい、みなさんからたくさんの力をいただきました。
そして、無事に手術も終わり、地獄の二丁目から奇跡の復活を遂げ、手術前の話では、色々後遺症が残るかもと言われてたんですが、不幸中の幸いか、後遺症も最小限で食い止められたとのことでした。

去年末のコラムに、【人生において『明』から『暗』に変わる瞬間なんてのは、人生の絶望のようにも感じるもんで、先のわからない不安に1人たたずみ時に心折れそうになり、この先に光がなかったら、向いてる方向はまるで逆で光から遠ざかってるんじゃないか?そんな暗闇にいたときもあったんですが、1人じゃ辛く不安でしかない暗闇も家族、友人、仲間etc共に歩いてくれる人がいることで、何度でも歩き出せるんだと思います。】
なんてことを偉そうにツラツラ書いたんですが、私以外にも病気と闘ってる方は世界中にたくさんいて、またそれを助けようとしてる人もたくさんいて、私もまだ通院して、ほんとの完治というわけではありませんが命の大切さや、自分が思ってる以上にまわりの方達の支えってのは、もの凄い力になるんだと改めて感じました。なので多分、求めるのは光そのものじゃないんだと思います。

今回、引退するにあたって癌になったからというのが最大の理由ではなくって、数年前から自分で色々考えた末の決断であり、逆に辞める時期はだいたい決まってたので、それまでに治して1頭でも競馬に乗って、騎手だけにしか見れない競馬の景色をもう1度見たい!というモチベーションでやってきました。

そして、ラスト騎乗を松本オーナー、池添学先生、牧場、厩舎関係者、色々な方のお陰で迎えることができ、しかも一番お世話になってる大先輩の幸さんが勝って、ご好意で口取り写真にまであつかましく参加させていただき、無事に終えることができました。

しかも小さい頃から毎週のように通ってた一番好きな思い入れのある京都競馬場で。

ほんとに感謝しかありません。

この場をおかりして、皆様本当にありがとうございました。

ネットとかでは、早く辞めた方がいいとか色々書き込んだりするみたいなんですけどね。私に限らず、皆それぞれ考えはあって続けてるわけで、引き際については周りがとやかく言うことじゃないし、見守っていただけたらと思います。

そんなわけで、当コラムも今月いっぱいってことでこれがラストになりそうですね!
ほんと、私の騎手人生とほぼ同時にはじまって、ほぼ同時に終わる。
何か運命めいたものを感じるコラムでしたね。
競馬の魅力という部分では、全くといっていいぐらいお伝えできてなかったんですが、当コラムを通じてたくさんの方と繋がることができたのは、私の一生の思い出です。
最後に色々と詰め込んじゃいましたが、競馬はファンの皆さんあってこそです。
これからも競馬に関わるすべての方、そしてファンの皆さんも一緒に盛り上げて行きましょう!
ではまたいつか!

引用:メガ盛り競馬新聞  

すごく心に残る挨拶文でした。32歳、まだまだ騎手としてやっていきたかったかもしれない。でも、今回の引退を癌のせいにはせずに、自分で決めたこととして前向きに生きようとされています。
病という暗闇に陥った時には、ご家族やご友人の方に支えられ、そこで救われたと書かれてあります。そしてその存在があることで、何度でも歩き出せるという言葉に感動しました。人間、やっぱり一人じゃどうしようもないですね。そんなことを痛感しました。

スポンサーリンク

まとめ

今回は32歳の騎手だった大下智さんが、甲状腺癌ステージ4の診断をされていて、その余命や5年生存率について調べてみました。甲状腺癌の5年生存率は71.2パーセント。手術は成功、後遺症もあまりなかったようです。
今後は調教師としてのご活躍ですね。今後のホースマンとしての人生と、ご活躍を応援したいと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました! 


スポンサーリンク